ここまで進んだ働き方改革
休みが取れる安心感が、
仕事の前向きな姿勢に
つながる。
わが国でも働き方を見直していこうという風潮が起こった令和元年頃、
ケイズでは有志による「働き方改革プロジェクト」が発足しました。
その結果、制度が新たに整備され、産休・育休の取得がよりスムーズに。
このページでは、成果に至るまでのプロジェクトの経緯や
産休・育休制度を利用した社員の声をまとめてみました。
MEMBER
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K.M
公共システム企画開発部
自治体SE各市町村の役所で利用されている業務システムの導入および運用サポートが主な業務。国主導で進められている全国自治体システムの標準化に伴い、新システムを現在開発中。
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A.M
公共第二システム部
医療SE医療機関で利用される会計システムや電子カルテシステムなどの導入および保守を担当。出産に伴い、夫であるK.Mさんとともに産休・育休を取得。2024年4月復帰。
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C.O
先進システム営業部
営業職AIやIoTなどの先進技術を活用し、フィールドの課題を解決する部門に所属。現在は、製造業における生産性の向上、人材不足への対応といった課題に取り組む。
TOPIC_01実際に産休・育休を
取得してみて
K.Mさん、A.Mさんはご夫婦で産休・育休を取得されたそうですが、どんな感想を持ちましたか。
- K.M
- 私はいわゆる「パパ育休」を取りました。「子どもが産まれます」と総務に話したら、こういう育休制度がありますと説明されて、せっかくだから取得しようと。そのための手続きも難しくなく、必要な書類などのガイダンスを丁寧にしてもらい、育休の取得自体はスムーズでした。
- A.M
- 私の産休・育休も、総務からの手厚いサポートがあり、夫と同様にスムーズに取れました。「パパ育休」も併せて取得するなら、と最も効率良く申請できる方法をアドバイスしてもらえました。復帰後の時短勤務についても、しっかりとした制度ですから活用しようと併せて申請しています。
- K.M
- 取得自体はスムーズに行きましたが、その当時、業務が手一杯でとても忙しく、自分が抜けると周りに負担がかかると思えたので、心情的に育休を取ることにためらいがありました。ただ、そんな状況でありながら、子どもが産まれることを知った上長や後輩など周りが「ぜひ取ってくれ」と背中を押してくれました。
周囲はどのようにサポートしてくれましたか。
- K.M
- ケイズの場合、単独で仕事をすることはほとんどなく、たいていチームで案件を担当します。当時の私も後輩と一緒にチームを組んでいたので、私の育休中は主に後輩に任せて、さらに上長にフォロー役として入ってもらいました。
むしろ周囲が育休取得を勧めてくれたのですね。
- K.M
- そういう風潮は私が入社した頃には既にありました。産休・育休に限らず、もともと休みが取りやすい会社だと思います。自分が休みを取れたんだから、逆に周りの人が休む時はそのフォローをしてあげようという気持ちに自然となれますね。
- C.O
- システム開発にしてもサポートにしても、仕事柄、チームで取り組みますから、お互いを大事にする企業風土が昔からずっとあるのだと思います。
- K.M
- 私が取得した育休は産まれる時の2週間とその後の1週間、計3週間と細切れで短期間だったので、職場復帰する時の苦労も特にありませんでした。私が不在にしている間のお客様対応も、業務を引き継いだ方々がきめ細かくやってくださいましたし、その間の進捗もチャットツールの履歴でいつでも追えたので、復帰時に取り残されているといった感情には全くなりませんでした。
ケイズの産休・育休制度の満足度はいかがでしたか。
- A.M
- 産休・育休にしても、時短勤務にしても、日々成長していく子どもをしっかり見守れるという点で良かったと思いますし、そのための申請がスムーズに行えたので満足度は高いです。私は初めての育児なので、体調が良くないこともかなりあったのですが、そういう時は夫に子どもをちょっと見てもらったり、あるいは出産直後はさまざまな申請があるので、それを夫にお願いしたり。会社の制度を最大限に活用して、夫婦で産休・育休が取れたことですごく助かったと思います。
TOPIC_02制度改善によって生まれた
意識の変化
福利厚生に関する制度が整備されてから、働き方は変わりましたか。
- C.O
- 働く際の意識、もしくは気持ちが変わったと思います。子どもが小さい頃は突然発熱することもありますし、そうすると一日見てあげないといけない、急に仕事を休まなくてはならないという事態がどうしても起きてしまいます。そうなったらどうしようという不安が育休によって解消できるのは、気持ちの上でゆとりを生むと思います。
- K.M
- 先ほども言いましたが、周りから「当然、育休は取得するでしょ?」と言ってくれて。それは、もともと休みを取りやすい会社ということもありますが、「せっかく良い制度ができたのだから、みんなで積極的に活用しよう」という空気感があったからだと思います。私が携わっている業務が自治体に関連することから、毎年年度末は忙しくなるのですが、子どもが産まれてくる時期がちょうどその頃の3月末とわかり、なかなか育休取得を言い出せませんでした。周りの声があったから、安心して取得できたのだと思います。
- C.O
- 男性が育休を取るか、取らないかを自分で選べることは大事です。どちらにしても会社の指示ではなく、自分が制度の選択権を持っている、それだけ会社にサポートしてもらえているという実感が働く意欲につながるのではないかと思います。育休を取得するのなら、時間が限られた中で担当する業務を全うしようという前向きな気持ちが生まれます。言い換えれば、制度の恩恵に対して、自分もちゃんと仕事でお返ししていこうという気持ちですね。
- A.M
- 私にとって、新しい制度による最も大きな恩恵は、子どもが産まれてからも職場に復帰できる、仕事をまた続けられるという安心感だと思います。
職場復帰に関しては、やはり不安がありましたか。
- A.M
- そうですね、子どもが産まれても仕事を続けられるのか、という心配は以前からありました。でも、制度が改善されたことによって、子どもが3歳になるまで時短勤務できるようになり、その心配はなくなりました。仕事が続けられるという点でも、いきなりフルタイム勤務でなくていいという点でも大きな安心感があります。
TOPIC_03さらなる改善へ向けて
これから改善してほしいことはありますか。
- C.O
- 私が以前、産休・育休を取った時もA.Mさんと同じように「同じ職場に復帰できるんだろうか」という不安がありました。復帰できないと、なんとなく社会や時代に取り残されているような気になってしまうんですね。ですから、産休・育休中も社会とつながっていることを実感できる取り組みがあればいいと思います。例えば、何かIT関連のスキルアップができる制度はどうでしょうか。もちろんそれは強制ではなく、個人が選択できるようにしてあると、子育てしながら必要な知識が維持もしくはアップデートできて、安心感も生まれると思うのですが…いかがですか、A.Mさん?
- A.M
- IT関連の知識や技術は1年で変わっていくので、スキルアップの機会はあるとありがたいですね。ただ、子育て中は慌ただしいですし、もう少し経って時間的な余裕ができたら、という条件がつきますが。私個人としては、夫婦一緒にしっかり休みが取れましたし、現状の福利厚生の制度には特に不満はないです。
- K.M
- 私も制度に対する不満はないです。ただ、合計で3週間、それも2回に分けて取ったので、もう少し長い期間を取れば良かったのかなと思いました。制度というよりは環境の話かもしれないですが、リモートワークがもっと使いやすくなればいいのに、と感じたことはあります。
- C.O
- リモートワークに関しては、確かに改善の余地があると思います。会社に行かなくても仕事をスムーズに進められる環境は、子どもがいる家庭では必要ですから。実際、プロジェクトでもリモートワークに関する協議はありました。
他に検討されている課題はありますか。
- C.O
- プロジェクトを通じ、全社員に対して「どういう働き方改革を求めるか」というアンケートをとったことがあります。その回答の中に、フレックス制度に関する意見がありました。私たちのそれぞれのライフステージでは、出産・育児や介護など、いろいろなイベントが起こります。そのたびに働き方を自分で選んでいけるようになれば、理想的です。その理想を念頭に置いて、フレックス制度を含めた働き方の選択肢をいくつも用意してあげられる会社は、とても素敵だと思います。プロジェクトメンバーとして、ケイズをそういう会社にしていけるように貢献したいと思います。
COLUMN働き方改革プロジェクト
メンバーインタビュー
- [回答者]
- C.O
ケイズでは「働き方改革プロジェクト」が発足されたそうですが、その経緯を教えてください。
2016年に政府が働き方改革実現会議を発足させて、2019年には働き方改革関連法が施行されましたが、その頃、当社でも働き方に関する社員の意見に耳を傾けて、制度を見直すなどの改革をしなければならないという声が高まっていました。そこで2019年、いろいろな部門からメンバーを選抜してプロジェクトを立ち上げ、社員の声をまとめあげて、役員会に対して提言を行うことになりました。メンバーは本当にさまざまで、私のような営業職もいれば、SEや研究職もいて、さらに常務も参加し、年齢層も幅広く、なるべく自由で多様な発想が集まるような9名が選ばれました。
プロジェクト参画が決まった時の気持ちを聞かせてください。
ワクワクする気持ちが大きかったですね。このプロジェクトを通じて、会社も自分たちもさらに良い方向に変えられるのではないかという期待感がありました。実際、いろいろな意見が集まって、その中から実現できた制度があることは喜ばしいと思います。それに今もまだ改革の動きは継続できていて、まだまだ改善していきたいことがあると実感できているのも良いことだと考えています。
プロジェクト発足を知った周囲の反応はいかがでしたか。
期待する声ももちろんありましたが、このプロジェクトで何か変わるんだろうかという疑問の声があったことは事実です。しかし、プロジェクトが進み、社内のイントラネットで進捗を公開するにつれて、徐々に周りの反応が変わったことを実感できました。常務からは事前に「ネガティブな意見も無視せず、みんなの声を聞くこと」「途中経過を細かく、全社員に伝わるようにきちんと広報すること」「テーマの優先順位を決めること」という方針が伝えられましたが、この方針があったおかげで、一定の理解を得ながらプロジェクトを進められたのだと思います。
どういうテーマが検討されましたか。
最初は「働く時にゆとりをいかに持てるか」だけをメインテーマとして設定し、あとは細かく絞り込まず、自由に考えていきました。メンバーからもたくさんの意見が出ましたし、各部門にアンケートをお願いして、社員のみなさんから提出された意見を共有するという形で進めていきました。
具体的にはどういう要望が集まりましたか。
当時はコロナ禍の前でしたが、まだ現在のようにビデオ会議が普及しておらず、導入を望む声がありました。他には例えば、社用車の数が少ないので争奪戦になってしまう、解決してほしいという声も。この件は解決済みで、今は車の数が増えています。
私たちはIT業界に携わっているので、お客様へのソリューション案を自分たちにも応用・還元できないか、というのもサブテーマの一つでした。ビデオ会議の導入もそうですし、社外からリモートアクセスしてお客様へのフィードバックを早められる環境づくりも、ITによる改善の例ですね。
福利厚生に関する制度改善もあったそうですね。
プロジェクトメンバーには私を含めて女性が2人いたのですが、「ライフステージに合わせて選べる働き方」を女性視点で考えたいと思っていました。ケイズはもともと女性がそれほど多くない職場でしたので、これからは女性が活躍できる場所を用意して、多様性に対応できる会社づくりをしていこうという目的意識がメンバーにはありました。具体的には、産休や育休を取得しやすくするだけでなく、育児期間中の時短勤務にも利用者に寄り添った配慮ができたらと。柔軟な働き方ができれば、心にゆとりが生まれると思いました。
fin.